子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業

2023年11月10日に閣議決定された令和5年度補正予算案において、住宅の省エネ化への支援を強化するための補助制度として「質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援(仮称)」が盛り込まれました。

同年9月28日に申請が終了した「こどもエコすまい支援事業」の後継事業となります。

この事業は、新たな住宅の省エネ化への支援として同年11月14日に 「子育てエコホーム支援事業」名称が決定されました。

あわせて、補助対象や補助額などの補助の内容についても発表がありましたのでご紹介します。

制度の目的

子育てエコホーム支援事業は、こどもエコすまい支援事業と同様に、エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯※による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年カーボンニュートラルの実現を図ることを目的とした制度となっています。

こどもみらい住宅支援事業との違い

子育てエコホーム支援事業は、こどもエコすまい支援事業の対象となっていたZEH住宅についての注文住宅の新築や購入に加えて、長期優良住宅の注文住宅の新築や購入も対象となりました。

なお、新築に関する補助額については変更がありましたので注意が必要です。

リフォーム工事については、こどもエコすまい支援事業と大きな違いはないようです。

注文住宅の新築または新築住宅の購入

子育て世帯又は若者夫婦世帯が、自ら居住することを目的に注文住宅を新築または購入に該当する場合に補助の対象となります。

なお、注文住宅の新築については、工事請負契約が結ばれている場合に限り、結ばれていない場合には対象となりません。

新築住宅を購入した場合は、宅地建物取引業の免許を有する事業者から売買契約を締結して購入に限り、かつ、契約締結時点において、完了検査済証の発出日から1年以内であり、人の居住の用に供したことのないものが対象となります。

対象者

注文住宅を新築または新築住宅を購入した、子育て世帯又は若者夫婦世帯
※1 子育て世帯とは、令和5年4月1日時点で18歳未満の子を有する世帯
※2 若者夫婦世帯とは、令和5年4月1日時点で夫婦のいずれかが39歳以下の世帯

補助対象

令和5年11月2日以降に、新築は基礎工事より後の工程の工事に着手している下記の住宅。

・長期優良住宅
(長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられている住宅で、都道府県や市区町村等にて認定を受けたもの)

・ZEH住宅
(強化外皮基準かつ再エネを除く一次エネルギー消費量▲20%に適合するもの)

※対象となる住宅の延べ面積は、50㎡以上240㎡以下とする。

※土砂災害特別警戒区域又は災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域又は地すべり防止区域と重複する区域に限る)に立地している住宅は原則除外とする。

※「立地適正化計画区域内の居住誘導区域外」かつ「災害レッドゾーン(災害危険区域、地すべり防止区域、土砂災害特別警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域又は浸水被害防止区域)内」で建設されたもののうち、3戸以上の開発又は1戸若しくは2戸で規模1000㎡超の開発によるもので、都市再生特別措置法に基づき立地を適正なものとするために行われた市町村長の勧告に従わなかった旨の公表に係る住宅は原則除外とする。

補助額

・長期優良住宅 → 100万円/戸

・ZEH住宅 → 80万円/戸

※ただし、以下の(i)かつ(ii)に該当する区域に立地している住宅は原則半額
(i)市街化調整区域
(ii)土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域に限る)

住宅のリフォーム工事

住宅取得者等が工事施工業者に工事を発注して実施する開口部や外壁、屋根などの断熱改修等のリフォーム工事が対象となります。

なお、住宅取得者等とは、リフォーム工事を行う住宅の所有者(法人を含む)、居住者又は管理組合・管理組合法人をいいます。

また、リフォーム工事は工事請負契約を結んだものに限りますので、契約を結んでいない場合は対象となりませんの注意が必要です。

対象者

リフォーム工事を行う住宅の所有者等

・所有者(法人を含む)

・居住者

・管理組合、管理組合法人

補助対象

令和5年11月2日以降に、工事に着手する下記工事

1.住宅の省エネ改修工事

①開口部の断熱改修

②外壁、屋根・天井又は床の断熱改修

③エコ住宅設備の設置
(太陽熱利用システム、節水型トイレ、高断熱浴槽等)

2.その他の工事

①子育て対応改修

②防災性向上改修

③バリアフリー改修
(手すりの設置、段差解消、廊下幅等の拡張、衝撃緩和畳の設置)

④一定の基準を満たした空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置

⑤リフォーム瑕疵保険等への加入

※上記1のいずれかの工事を含んでいる場合に限る

補助額

1.子育て世帯又は 若者夫婦世帯

・既存住宅を購入しリフォームを行う場合 → 60万円
※1 自ら居住することを目的とした、売買価格が100万円以上の契約で、令和5年11月2日以降に締結したものに限る
※2 売買契約締結から3ヶ月以内にリフォーム工事の請負契約を締結した場合に限る

・長期優良住宅の認定(改修、増築)を受ける場合 → 45万円
※自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限る

・上記以外のリフォーム工事を行う場合 → 30万円
※自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限る

2.その他の世帯(法人、管理組合を含む)

・長期優良住宅の認定(改修、増築)を受ける場合 → 30万円

・上記以外のリフォーム工事を行う場合 → 20万円

申請手続き

子育てエコホーム支援事業の申請については、補助事業者として登録した事業者が行うことになります。

交付申請期間

交付申請はの開始は令和6年3月下旬を予定しており、予算の上限に達し次第締め切られます。

なお、締切日について遅くとも令和6年12月31日を想定されています。
そのため、早めの申請を行うといいでしょう。

予算額

予算額:2,100億円

こどもエコすまい支援事業は、申請期間中に予算が増額され総額1,709億3,500万円でした。

対して子育てエコホーム支援事業は、令和5年度補正予算案が閣議決定された時点で、前事業よりも400億円予算が増額されています。

前事業では遅くとも令和5年12月31日時点で予算が上限に達すると見込まれていましたが、実際は同年9月28日時点で予算上限に達しました。

子育てエコホーム支援事業の予算は増えたものの、利用を考えている場合は早めに申請することが大切にでしょう。

※本記事は令和5年11月14日時点の資料をもとに作成しております。

子育てエコホーム支援事業

2023年11月10日に閣議決定された令和5年度補正予算案において、住宅の省エネ化への支援を強化するための補助制度として「質の高い住宅ストック形成に関する省エネ住宅への支援(仮称)」が盛り込まれました。

同年9月28日に申請が終了した「こどもエコすまい支援事業」の後継事業となります。

この事業は、新たな住宅の省エネ化への支援として同年11月14日に 「子育てエコホーム支援事業」名称が決定されました。

あわせて、補助対象や補助額などの補助の内容についても発表がありましたのでご紹介します。

制度の目的

子育てエコホーム支援事業は、こどもエコすまい支援事業と同様に、エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯※による高い省エネ性能を有する新築住宅の取得や、住宅の省エネ改修等に対して支援することにより、子育て世帯・若者夫婦世帯等による省エネ投資の下支えを行い、2050年カーボンニュートラルの実現を図ることを目的とした制度となっています。

こどもみらい住宅支援事業との違い

子育てエコホーム支援事業は、こどもエコすまい支援事業の対象となっていたZEH住宅についての注文住宅の新築や購入に加えて、長期優良住宅の注文住宅の新築や購入も対象となりました。

なお、新築に関する補助額については変更がありましたので注意が必要です。

リフォーム工事については、こどもエコすまい支援事業と大きな違いはないようです。

注文住宅の新築
または新築住宅の購入

子育て世帯又は若者夫婦世帯が、自ら居住することを目的に注文住宅を新築または購入に該当する場合に補助の対象となります。

なお、注文住宅の新築については、工事請負契約が結ばれている場合に限り、結ばれていない場合には対象となりません。

新築住宅を購入した場合は、宅地建物取引業の免許を有する事業者から売買契約を締結して購入に限り、かつ、契約締結時点において、完了検査済証の発出日から1年以内であり、人の居住の用に供したことのないものが対象となります。

対象者

注文住宅を新築または新築住宅を購入した、子育て世帯又は若者夫婦世帯
※1 子育て世帯とは、令和5年4月1日時点で18歳未満の子を有する世帯
※2 若者夫婦世帯とは、令和5年4月1日時点で夫婦のいずれかが39歳以下の世帯

補助対象

令和5年11月2日以降に、新築は基礎工事より後の工程の工事に着手している下記の住宅。

・長期優良住宅
(長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられている住宅で、都道府県や市区町村等にて認定を受けたもの)

・ZEH住宅
(強化外皮基準かつ再エネを除く一次エネルギー消費量▲20%に適合するもの)

※対象となる住宅の延べ面積は、50㎡以上240㎡以下とする。

※土砂災害特別警戒区域又は災害危険区域(急傾斜地崩壊危険区域又は地すべり防止区域と重複する区域に限る)に立地している住宅は原則除外とする。

※「立地適正化計画区域内の居住誘導区域外」かつ「災害レッドゾーン(災害危険区域、地すべり防止区域、土砂災害特別警戒区域、急傾斜地崩壊危険区域又は浸水被害防止区域)内」で建設されたもののうち、3戸以上の開発又は1戸若しくは2戸で規模1000㎡超の開発によるもので、都市再生特別措置法に基づき立地を適正なものとするために行われた市町村長の勧告に従わなかった旨の公表に係る住宅は原則除外とする。

補助額

・長期優良住宅 → 100万円/戸

・ZEH住宅 → 80万円/戸

※ただし、以下の(i)かつ(ii)に該当する区域に立地している住宅は原則半額
(i)市街化調整区域
(ii)土砂災害警戒区域又は浸水想定区域(洪水浸水想定区域又は高潮浸水想定区域における浸水想定高さ3m以上の区域に限る)

住宅のリフォーム工事

住宅取得者等が工事施工業者に工事を発注して実施する開口部や外壁、屋根などの断熱改修等のリフォーム工事が対象となります。

なお、住宅取得者等とは、リフォーム工事を行う住宅の所有者(法人を含む)、居住者又は管理組合・管理組合法人をいいます。

また、リフォーム工事は工事請負契約を結んだものに限りますので、契約を結んでいない場合は対象となりませんの注意が必要です。

対象者

リフォーム工事を行う住宅の所有者等

・所有者(法人を含む)

・居住者

・管理組合、管理組合法人

補助対象

令和5年11月2日以降に、工事に着手する下記工事

1.住宅の省エネ改修工事

①開口部の断熱改修

②外壁、屋根・天井又は床の断熱改修

③エコ住宅設備の設置
(太陽熱利用システム、節水型トイレ、高断熱浴槽等)

2.その他の工事

①子育て対応改修

②防災性向上改修

③バリアフリー改修
(手すりの設置、段差解消、廊下幅等の拡張、衝撃緩和畳の設置)

④一定の基準を満たした空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置

⑤リフォーム瑕疵保険等への加入

※上記1のいずれかの工事を含んでいる場合に限る

補助額

1.子育て世帯又は 若者夫婦世帯

・既存住宅を購入しリフォームを行う場合 → 60万円
※1 自ら居住することを目的とした、売買価格が100万円以上の契約で、令和5年11月2日以降に締結したものに限る
※2 売買契約締結から3ヶ月以内にリフォーム工事の請負契約を締結した場合に限る

・長期優良住宅の認定(改修、増築)を受ける場合 → 45万円
※自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限る

・上記以外のリフォーム工事を行う場合 → 30万円
※自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限る

2.その他の世帯(法人、管理組合を含む)

・長期優良住宅の認定(改修、増築)を受ける場合 → 30万円

・上記以外のリフォーム工事を行う場合 → 20万円

申請手続き

子育てエコホーム支援事業の申請については、補助事業者として登録した事業者が行うことになります。

交付申請期間

交付申請はの開始は令和6年3月下旬を予定しており、予算の上限に達し次第締め切られます。

なお、締切日について遅くとも令和6年12月31日を想定されています。
そのため、早めの申請を行うといいでしょう。

予算額

予算額:2,100億円

こどもエコすまい支援事業は、申請期間中に予算が増額され総額1,709億3,500万円でした。

対して子育てエコホーム支援事業は、令和5年度補正予算案が閣議決定された時点で、前事業よりも400億円予算が増額されています。

前事業では遅くとも令和5年12月31日時点で予算が上限に達すると見込まれていましたが、実際は同年9月28日時点で予算上限に達しました。

子育てエコホーム支援事業の予算は増えたものの、利用を考えている場合は早めに申請することが大切にでしょう。

※本記事は令和5年11月14日時点の資料をもとに作成しております。