雨漏りを防ぐチェックポイント
雨漏りを防ぐチェックポイント
異常気象の影響から、酷暑である一方大型の台風や線状降水帯などの発生が近年増えており、甚大な被害が生じるときもあります。
9月は台風が発生することが多く、特に大型の台風が発生するリスクが高い時期です。
今回は、大雨などによる雨漏れを防ぐためのチェックポイントをお伝いしていきます。
住宅に存在する“雨漏り”のリスク
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが公開している「雨漏りを防ぐために(安全確認シート)」では、『住宅は、屋根や壁の部材、窓(サッシ)、玄関扉など、いろいろな部材・部品が集まってできています。屋根には、屋根に求められる機能に適した素材が使われており、壁や窓(サッシ)、玄関扉なども同様です。そのため、異なる素材による部材・部品の組合せとなり、そこには部材・部位が接する部分が生じ、継ぎ目ができます。こうした継ぎ目の雨水浸入対策がしっかりしていないと、雨漏りが生じる場合があります。』と紹介されています。
特に近年では、観測史上最大の降雨量を更新したり、局地的な大雨や集中豪雨が増加傾向にあるため、これまで以上に住宅の雨漏りに対する注意が必要となります。
雨漏りが発生した場合には、様々な要因によって原因の特定が難しいため、住宅の新築や購入の際に「雨漏りのリスクを減らす」意識を持つといいでしょう。
また、現在お住まいの住宅については、定期的に点検・メンテナンスを行い、問題がある場合は迅速な補修・修繕を行うことがなにより大切です。
雨漏りを防ぐためのチェックポイント
業者に頼まずとも、簡単なチェックは可能です。
1.屋根
雨漏りといわれると、屋根を想像する方は多いのではないでしょうか。
屋根材のひびや破損、ズレ、脱落といった不具合により雨漏りが発生する可能性が高くなります。
主なチェックポイントは
- 屋根材にひびなどの破損がないか
- 屋根材のズレや脱落の有無
- 屋根の留め具が緩んでいたり、外れていないか
- 屋根にコケなどが生えていないか
屋根に上がってのチェックは転落の危険性があるため、地上から見るようにしてください。
2.外壁
外壁に使われる建材の経年劣化、外壁パネルの目地を埋めるためのシーリングの劣化やひび割れなどが原因となり隙間から雨水が侵入して雨漏りを起こす可能性があります。
経年劣化に限らず、自然災害など外的な要因や施工不良による不具合も考えられます。
主なチェックポイントは
- 外壁にひび割れがないか
- シーリングの剥がれやひび、亀裂の有無
- 水切り金具が劣化しているか
- 外壁にコケなどが生えていないか
3.窓・サッシ
窓やサッシは、外壁との間にシーリングが施されているため、シーリングの劣化により雨水が侵入するケースがあります。
また、窓やサッシの経年劣化により生じた隙間から雨水が侵入するケースもあります。
主なチェックポイントは
- 窓やサッシの開放時に隙間ができていないか
- 窓ガラスのパッキンの摩耗度合い
- 窓周辺の外壁にひび割れがないか
- シーリングが剥がれていたり、ひびや亀裂がないか
4.雨樋
屋根や外壁に降り注ぐ雨水を地面に排出する雨樋は、詰まってしまうと雨水の排出に支障をきたし、屋根や外壁の一部に雨水が溜まってしまう可能性があります。
溜まった雨水は室内に侵入して雨漏りを発生させる原因となってしまいます。
また、雨水の排出が十分にされないことで屋根や外壁の劣化を早めてしまうリスクがあるため、屋根や外壁からの雨漏りを生じさせる場合もあります。
主なチェックポイントは
- 落ち葉などゴミが詰まっていないか
- 接合部に隙間が生じていないか
- 接合部の接着剤が剥がれたり、劣化していないか
- 歪んだり曲がったりしていないか
- 穴などの破損がないか
突然の豪雨で慌てないよう、雨樋にゴミが詰まらせないために掃除するなど定期的なメンテナンスが大切です。
雨漏りによる被害
雨漏りを放置することは、損害を大きくする危険性があります。
構造材として使用されている木材が雨水により濡れ、腐朽が進んでしまいます。
また、雨漏りが目視で確認できる場合には、天井裏や外壁と内壁の間など目に見えない部分に雨水が侵入している可能性が非常に高いといえるでしょう。
換気が行き届かない箇所については、高湿度の状態となるため木材の腐朽を進行させます。
特に木造住宅の場合には、柱や梁といった重要な部分が腐ることが住宅全体に深刻なダメージを与えてしまう危険性があります。
また、腐朽した木材はシロアリを誘発する原因となり、シロアリが木材を食べることでさらに構造が朽ちてしまうという悪循環が生まれてしまいます。
シロアリは雨漏りによって生じた隙間から侵入し、腐朽した木材を狙います。
一度繁殖してしまったシロアリは、専門の業者に依頼しない限り、完全に駆除することは難しいでしょう。
住宅のダメージが深刻化しないよう、雨漏りへの懸念や雨漏りがある場合は迅速に対応することが大切。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅にとっても、雨漏りは構造材に使用されている金属を錆びさせ、建物の強度が低下させますので注意が必要です。
前述した被害は、住宅に深刻なダメージを与えてしまう問題でした。
しかし、雨漏りは住宅に対する問題のみならず、健康被害が生じさせる可能性がある問題です。
雨漏りにより雨水が室内に侵入することで、家の中の湿気が増すこと原因となります。
大きな被害がなくとも、湿気により雑菌やダニ、カビなどが空気中に発生しやすい状況は健康面から考えて良くない状況といえるでしょう。
特ににお子様やアレルギー体質の方にとっては、ダニの増殖やカビによって健康被害を引き起こしてしまう可能性が高く、リスクの高い住環境となってしまいます。
家族の健康面に与えるリスクを考えると、雨漏りを放置しないことが大切です。
まとめ
近年の大型台風や線状降水帯などによって、より雨漏りに対する注意の意識が大切です。
上記のチェックポイントを参考にしていただき、少しでも不安や問題がある場合には専門業者に点検・補修依頼し、迅速な対応を心がけるといいでしょう。
未然に雨漏りを防ぐことは、表面的な問題にとどまらず、住宅へのダメージや家族の健康被害というリスクを減らすことつながります。
雨漏りを防ぐチェックポイント
異常気象の影響から、酷暑である一方大型の台風や線状降水帯などの発生が近年増えており、甚大な被害が生じるときもあります。
9月は台風が発生することが多く、特に大型の台風が発生するリスクが高い時期です。
今回は、大雨などによる雨漏れを防ぐためのチェックポイントをお伝いしていきます。
住宅に存在する“雨漏り”のリスク
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが公開している「雨漏りを防ぐために(安全確認シート)」では、『住宅は、屋根や壁の部材、窓(サッシ)、玄関扉など、いろいろな部材・部品が集まってできています。屋根には、屋根に求められる機能に適した素材が使われており、壁や窓(サッシ)、玄関扉なども同様です。そのため、異なる素材による部材・部品の組合せとなり、そこには部材・部位が接する部分が生じ、継ぎ目ができます。こうした継ぎ目の雨水浸入対策がしっかりしていないと、雨漏りが生じる場合があります。』と紹介されています。
特に近年では、観測史上最大の降雨量を更新したり、局地的な大雨や集中豪雨が増加傾向にあるため、これまで以上に住宅の雨漏りに対する注意が必要となります。
雨漏りが発生した場合には、様々な要因によって原因の特定が難しいため、住宅の新築や購入の際に「雨漏りのリスクを減らす」意識を持つといいでしょう。
また、現在お住まいの住宅については、定期的に点検・メンテナンスを行い、問題がある場合は迅速な補修・修繕を行うことがなにより大切です。
雨漏りを防ぐための
チェックポイント
業者に頼まずとも、簡単なチェックは可能です。
1.屋根
雨漏りといわれると、屋根を想像する方は多いのではないでしょうか。
屋根材のひびや破損、ズレ、脱落といった不具合により雨漏りが発生する可能性が高くなります。
主なチェックポイントは
- 屋根材にひびなどの破損がないか
- 屋根材のズレや脱落の有無
- 屋根の留め具が緩んでいたり、外れていないか
- 屋根にコケなどが生えていないか
屋根に上がってのチェックは転落の危険性があるため、地上から見るようにしてください。
2.外壁
外壁に使われる建材の経年劣化、外壁パネルの目地を埋めるためのシーリングの劣化やひび割れなどが原因となり隙間から雨水が侵入して雨漏りを起こす可能性があります。
経年劣化に限らず、自然災害など外的な要因や施工不良による不具合も考えられます。
主なチェックポイントは
- 外壁にひび割れがないか
- シーリングの剥がれやひび、亀裂の有無
- 水切り金具が劣化しているか
- 外壁にコケなどが生えていないか
3.窓・サッシ
窓やサッシは、外壁との間にシーリングが施されているため、シーリングの劣化により雨水が侵入するケースがあります。
また、窓やサッシの経年劣化により生じた隙間から雨水が侵入するケースもあります。
主なチェックポイントは
- 窓やサッシの開放時に隙間ができていないか
- 窓ガラスのパッキンの摩耗度合い
- 窓周辺の外壁にひび割れがないか
- シーリングが剥がれていたり、ひびや亀裂がないか
4.雨樋
屋根や外壁に降り注ぐ雨水を地面に排出する雨樋は、詰まってしまうと雨水の排出に支障をきたし、屋根や外壁の一部に雨水が溜まってしまう可能性があります。
溜まった雨水は室内に侵入して雨漏りを発生させる原因となってしまいます。
また、雨水の排出が十分にされないことで屋根や外壁の劣化を早めてしまうリスクがあるため、屋根や外壁からの雨漏りを生じさせる場合もあります。
主なチェックポイントは
- 落ち葉などゴミが詰まっていないか
- 接合部に隙間が生じていないか
- 接合部の接着剤が剥がれたり、劣化していないか
- 歪んだり曲がったりしていないか
- 穴などの破損がないか
突然の豪雨で慌てないよう、雨樋にゴミが詰まらせないために掃除するなど定期的なメンテナンスが大切です。
雨漏りによる被害
雨漏りを放置することは、損害を大きくする危険性があります。
構造材として使用されている木材が雨水により濡れ、腐朽が進んでしまいます。
また、雨漏りが目視で確認できる場合には、天井裏や外壁と内壁の間など目に見えない部分に雨水が侵入している可能性が非常に高いといえるでしょう。
換気が行き届かない箇所については、高湿度の状態となるため木材の腐朽を進行させます。
特に木造住宅の場合には、柱や梁といった重要な部分が腐ることが住宅全体に深刻なダメージを与えてしまう危険性があります。
また、腐朽した木材はシロアリを誘発する原因となり、シロアリが木材を食べることでさらに構造が朽ちてしまうという悪循環が生まれてしまいます。
シロアリは雨漏りによって生じた隙間から侵入し、腐朽した木材を狙います。
一度繁殖してしまったシロアリは、専門の業者に依頼しない限り、完全に駆除することは難しいでしょう。
住宅のダメージが深刻化しないよう、雨漏りへの懸念や雨漏りがある場合は迅速に対応することが大切。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅にとっても、雨漏りは構造材に使用されている金属を錆びさせ、建物の強度が低下させますので注意が必要です。
前述した被害は、住宅に深刻なダメージを与えてしまう問題でした。
しかし、雨漏りは住宅に対する問題のみならず、健康被害が生じさせる可能性がある問題です。
雨漏りにより雨水が室内に侵入することで、家の中の湿気が増すこと原因となります。
大きな被害がなくとも、湿気により雑菌やダニ、カビなどが空気中に発生しやすい状況は健康面から考えて良くない状況といえるでしょう。
特ににお子様やアレルギー体質の方にとっては、ダニの増殖やカビによって健康被害を引き起こしてしまう可能性が高く、リスクの高い住環境となってしまいます。
家族の健康面に与えるリスクを考えると、雨漏りを放置しないことが大切です。
まとめ
近年の大型台風や線状降水帯などによって、より雨漏りに対する注意の意識が大切です。
上記のチェックポイントを参考にしていただき、少しでも不安や問題がある場合には専門業者に点検・補修依頼し、迅速な対応を心がけるといいでしょう。
未然に雨漏りを防ぐことは、表面的な問題にとどまらず、住宅へのダメージや家族の健康被害というリスクを減らすことつながります。