都心部で一戸建てを手に入れようと考えた場合、「狭小地」や「狭小住宅」という選択肢があります。

都心部でよく見かける狭小地・狭小住宅は、狭い土地や小さな家と、ネガティブな印象の方が多いと思います。

今回は狭小地・狭小住宅についてご紹介します。

狭小地とは、宅地用に売り出されている狭い土地です。 明確な定義はありませんが、一般的に15〜20坪以下の土地を狭小地と呼ぶことが多いです。

都心部の住宅密集地にあることが多く、台形や三角形など不規則な形のものを存在M/spna>します。

狭小住宅とは、狭小地に建てられた住宅のことをいいます。

スペースが限られているため、3階建てで居住スペースを確保したり、部屋を区切らずに開放感を出すなど、工夫を凝らされていることが多いです。

• • • 土地代が抑えられる
      狭小地の多くは土地代の高い都市部にあります。そのため、土地が狭いことで土地代を安く抑えることができます。
    • 利便性が高い
      都市部に多く集まる狭小地は、最寄りのバス停や駅、商業施設などが近くにあることが多く、利便性が高いケースが多いです。
    • 税金を安く抑えられる
      固定資産税や都市計画税は、固定資産税評価額を基準に課税されますが、その評価額算出には土地や家屋の面積が加味されます。 そのため、狭小地・狭小住宅では税金が安く抑えられます。
    • 掃除の手間が少ない
      狭小住宅は、コンパクトに設計されるためフロアごとの床面積は少なくなります。 そのため、掃除の観点から考えた場合、掃除する範囲が少なく、掃除にかかる時間が短く済むといえます。
    • 生活コストを抑えやすい
      狭小住宅では、居住空間が狭いため冷暖房の効率がよく光熱費を節約することができます。 場合によりますが、複数の居住空間で冷暖房を共有することができれば、購入台数を減らすことができ、住宅設備の購入費削減に役立ちます。 また、利便性の高い立地であれば、車を所有しない選択肢も選びやすく、所有しなければに車に係るコストがなくなります。

• • • 隣家との距離が近い
      狭小地では、隣家との距離が近いケースが多く、日当たりや採光、プライバシー面で配慮する必要があります。
    • 建築コストが増える可能性がある
      3階建てなどにして、居住スペースを増やすための工夫が必要になります。また、狭くとも生活で不便がないよう住心地を良くするための工夫を凝らした場合には、建築コストが高めになる傾向があります。
    • デザインが制限される
      建築基準法において「北側斜線制限」や「道路斜線制限」により建物の高さに制限があります。 制限される場合においては、3階建てなるケースが多い狭小住宅ではデザインに影響が出やすくなります。
    • 住宅ローンが組みづらい可能性がある
      金融機関において住宅ローンを組むためには、不動産を担保に融資されることが一般的です。 不動産の担保力がが影響するために、土地面積や床面積に基準を設けられているケースがあり、狭小地・狭小住宅がその基準に満たない可能性もがあります。 金融機関ごとに基準が違いますが、住宅ローンが組めない金融機関がある可能性を念頭に置く必要があります。

• • • 3階建てで居住空間を増やす
      十分な居住スペースを生み出すために、3階建てにすることが多いです。 3階建てにすることで床面積が増え、こども部屋など複数の個室を作ることが可能となりますし、庭代わりに屋上をつくることで、家族で楽しむスペースができます。 ただし、3階建てにする場合、フロアの移動が多くなります。そのため、生活動線をイメージした間取りを心がける必要があります。
    • ロフトスペースの活用
      ロフトなどを作り、そのスペースを有効活用することもいいでしょう。 収納をロフトに集約することで、生活スペースを多く確保することができます。
    • 吹き抜けなどで採光対策
      隣家との距離などが影響し、大きな窓をつけられず採光が課題になることがあります。 吹き抜けなどを設けることで、光を取り入れ部屋が明るくなるだけでなく、開放感が生まれることで、圧迫感の解消にも活かされます。

狭小地や狭小住宅には、狭いからのメリット・デメリットがあります。

デメリット以上にメリットを感じるならば、狭小地に住宅を建築することを考えてみてはいかがでしょうか。

間取りや設計を工夫する必要がありますが、快適な居住空間を備えた家づくりを行うことも可能です。