ガレージを組み込んだ住宅であるガレージハウスは、車好きな方はもちろん、愛車を安全に駐車したい方や趣味のために作業スペースがほしい方などが検討する住まいではないでしょうか。

今回はガレージハウスのメリット・デメリットについてご紹介します。

ガレージハウスは、住宅内にガレージを設けられた住まいをいいます。

リビングから愛車を眺められる間取りにしたり、ガレージを趣味部屋やアウトドアギアの収納に使ったりなど、様々な楽しみ方がある住まいとして最近注目されています。

１．愛車を守る

壁やシャッターでしっかり囲うタイプのガレージであれば、雨風や紫外線などから愛車を守ることができます。

また、イタズラや盗難から愛車を守ることもできセキュリティ面での安心感があり、防犯効果が高いといえるでしょう。

２．車の乗り降りや荷物の出し入れが楽になる

住宅内にガレージを設けているため、住居スペースとガレージの距離が近くなります。

天候が悪い日であっても、傘をさす必要がなく雨に濡れる心配をせずに車の乗り降りができます。 お子様やシニアの方がいるご家庭の場合、距離の近さが外出する負担感を軽減してくれるでしょう。

また、距離の近さは、大きな買い物をしたときに荷物の出し入れを楽にしてくれますし、たくさん買い物をした日も安心できるでしょう。

３．狭い敷地でも駐車スペースがつくれる

家を建てる予定の敷地が狭い場合は、敷地に駐車スペースを設けることが難しいかもしれません。

しかし、1階部分にガレージを取り入れることで、駐車スペースを確保することができます。ガレージを設けたことで近所の駐車場を借りるための手間や費用を抑えることが可能です。

４．ガレージをプレイベートなスペースとして使える

愛車の駐車だけでなく、ガレージを様々な用途に活用できるのも大きな魅力です。

愛車の手入れをはじめ、趣味部屋やDIYの作業スペース、収納スペースや子どもたちの遊び場所など多彩な使い方ができます。

シャッターを閉めれば外部の視線を遮ることが出来、子どものプール遊びなどプライバシーを守ることも可能です。

５．住宅の固定資産税が安くなる可能性がある

住宅はその広さや価値などによって評価額が決まり、その評価額に応じた固定資産税が課税されます。

ガレージハウスの駐車場部分については、住宅の延床面積の1/5までは面積に算入しなくてもよいという特例があります。 この特例により延床面積が少なくなりますので、評価額が下がり、当然課税される固定資産税も安くなります。

都心部でガレージハウスを建築する場合、都市部の土地の評価額は高くなる傾向にありますので、固定資産税が軽減されるメリットは、大きくなるでしょう。

１．コストが高くなる

1階部分に駐車場を設けるガレージハウスでは、車の出入りができるように広い間口を確保する必要があります。

建物を支える1階部分に広い間口がある場合、建物の耐震性や耐久性がどうしても低下するため、耐震性や耐久性を高めるための工夫が必要となります。

そのため、柱や梁を太くしたり、少ない壁や柱で建物をしっかり支えられる設計にする必要があり、通常の住宅と比べ建築コストが高くなる可能性があるといえるでしょう。

周辺の駐車場を利用する場合のコストと、ガレージハウスにする場合に増えるコストを比較して検討してみると良いと思います。

２．騒音や排気に注意が必要

ガレージハウスはガレージが住宅部分に設けられているため、車の出し入れの際にエンジン音やシャッターの開閉音が居住スペースに響いてしまう懸念があります。

特に早朝や深夜に車を移動する場合など、家族の眠りを妨げないようにするために、寝室やこども部屋などをガレージから遠ざける間取りにするなど工夫が必要です。

また、ガレージ内に排気ガスが留まらないようにするため換気設備を設けることは必須です。

換気が十分でない場合、ガレージ内に排気ガスがこもってしまうだけでなく、居室スペースに入り込む可能性もあります。

十分な性能を備えた換気設備を設け、排気ガスの滞留しないように注意してください。

３．生活スペースが削られる

敷地にもよりますが、ガレージハウスを建築する場合、1階部分の多くをガレージが占めるため生活スペースが狭くなってしまいます。

また、メインの生活スペースは2階以上になるケースが多く、日常的に上り下りするため大変に感じる方もいると思います。

住みづらい家にならないよう、生活動線や各居室の配置などを工夫し、間取りを考えることが必要です。

ただし、2階以上にリビングがある場合、日当たりや見晴らしがよく開放感がありつつもプライバシーを確保できるメリットがあります。

なお、上り下りを減らすため平屋のガレージハウスを検討する場合があるかもしれません。

その場合には、十分な広さを確保できる土地を用意することが必要となり、敷地の購入費用が高くなる可能性もあります。

1階部分がガレージになっていることが多いガレージハウスですが、1階部分の横にガレージを設けることもあります。

ガレージハウスは通常の住まいとは違い、愛車を雨風やイタズラ、盗難から守ることができ、悪天候での車の乗り降りを便利にしてくれます。

また、駐車だけでなく、ガレージは様々な用途に活用できるため魅力的なガレージライフを過ごせるでしょう。

その反面、通常の住まいよりも建築費用が割高になり、ガレージを設ける分生活スペースが削られてしまうことや騒音や排気ガスが生活に影響してくるといったデメリットもあります。

ガレージハウスを建てる場合のメリット・デメリットを比較することはもちろん、停める車の台数やサイズ、使い方などを具体的にイメージして検討することが大切です。

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